丹波の森公苑で開かれた自殺予防ゲートキーパー研修会。「こころの健康気づきのヒント」と題した姫路独協大学医療保健学部作業療法学科の大西道生教授の話は具体的で考えされられた。 月45時間以上の時間外労働は危ない、1日最低7時間は眠る、よりよい認識・考え方を工夫する、肉より魚を食べる、2週間うつや不眠が続いた時は、健康福祉事務所や医療機関に相談する、などがうつ病の具体的な予防策だそうだ。治療方法もほぼ同じで、ほとんどが通院で治るそう。 覚えておきたいと思ったのが、「自殺したい」と打ち明けられた時の対処法。「誰でも良いから打ち明けたのではなく、助けてくれる人を選んでいる」とは意外だった。話をそらさない、沈黙を共有しても良い、安易な激励をしない、など心に留めたい。 仕事がらみでうつ病になり自殺を考える人には、「続けるか、辞めるかでなく、診断書をもらって『休む』という選択肢もある」。家族に「休んだら?」と言われても休めない人には、上司に「休め」と命令してもらうのも手とか。3つ目の選択肢を知ることで心が楽になれば。(足立智和)