関心高いぬくもりの郷

2010.04.29
未―コラム記者ノート

 「こんだ薬師温泉ぬくもりの郷負債2億円」。今月、新聞各紙で大きく報じられ、多くの篠山市民やぬくもりの郷ファンがドキリとした。 経営状況の悪化が明らかになったのは、2008年のことで、運営する3セク会社の入湯税滞納がきっかけだった。市は経営審査委員会を諮問。委員会が今月、厳しい答申を出したことで、大きなニュースとなった。 滞納発覚後、運営会社は社長交代し、経営改革に取り組んでいるが、負債が大きすぎ、経営はかなり厳しいようだ。 一方で、このニュースに関心を寄せた人が多かったことは、温泉を大事に思っている人が多いということの表れではないかと思う。「温泉が自分のまちにある」ということは、自慢できる要素になる。入湯者が年々減っているとはいえ、25万人も来ている。市内の施設ではトップの集客だ。 篠山市内で取材していた時、ぬくもりの郷の話題になり、女性たちが「私らぁ、集客のアイデアたくさんあるで。市民がもっと利用したらええねん」と言っておられた。市民の応援が再建を後押しする。まだ希望があるように思う。(古西 純)

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