競合でなく連携検討を

2010.06.24
未―コラム記者ノート

 柏原赤十字病院の新院長に片山覚氏が就任された。片山先生は前任地の八鹿病院で副院長をされており、但馬の研修会や講演会で何度かお出会いしたことがある。八鹿病院の看板ドクターの一人だったので、院長就任に驚いた。 若手医師と医師の卵を集め八鹿で開かれた「但馬で勤務する医師をどう集め育てるか」という催しを見学していた私に「但馬が良くならないと、丹波に医者はまわらない」と言われたことを覚えている。 新院長に就任され、近隣の病院との連携を打ち出された。院長交代を機に、真の意味で連携が進むことを期待したい。 柏原赤十字と県立柏原は、一昨年から連携の調整会議を開くことになっているが、ほとんど開かれていないのが実際だ。柏原赤十字の前院長が進めた消化器内科と外科の充実路線は、県立柏原との競合で、連携のとりようがなかった。 片山院長が専門の呼吸器内科は、市内病院に常勤の専門医はおらず、その点は住み分けができる。競合は、地域に良い結果をもたらさない。地域に不足している部分を補う検討が両者でなされることを望む。     (足立智和)

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