JA丹波ひかみが合併20周年の地域貢献事業として、丹波市にAED(自動体外式除細動器)を贈った席で、荻野友喜JA専務が「実は、心臓を患ったことがありまして」と切り出した。辻重五郎丹波市長も「私も心臓の弁を取り替える手術をしまして」と応じ、心疾患話を開陳した。 荻野専務は、村の集まりで公民館に行っていた時に突然背中を激しい痛みが襲い、全身から脂汗が噴出した、と語った。市内の病院で心筋こうそくと診断され、緊急手術ができる三田市内の病院に搬送される途中で意識を失った。カテーテル治療を受け、一命を取り留めた。後で医師から「病院に着くまでに結構な人が亡くなる」ことを聞かされ、ぞっとしたそうだ。今も、狭まった血管を広げる金属のステントが2つ留置されているという。辻市長も、手術の際に、「亡くなる人が5%ある」と説明され、「20人に1人という高い確率だから、気色悪かった」と赤裸々に話した。 要職にある2人の大病話に接し、「お大事に」と思うと共に、影響力を生かし、「命の大切さ」を体験に基づいて広く伝えてほしいとも思った。 (足立智和)