バスケットボール全国大会取材の夏が終わった。篠山産業高校女子バスケットボール部を沖縄に、氷上中学校男子バスケットボール部を広島まで追いかけた。地元の中学、高校から、バスケットボールで全国大会に出場するなんて、自分が学生だった頃には到底考えられなかったことで、がんばった選手たちと、強化に務めた関係者に敬意を表したい。 全国大会の初戦を会心の試合運びで勝利した篠山産業高校が、2回戦で「100点ゲーム」で敗退した試合後、丹後正昭監督から聞いた「目標レベルの差」という言葉。「向こうは全国優勝が目標で、うちは全国出場が目標だった。この結果は、その違い」。到達目標が違えば、練習が違う。練習が違えば、結果が違う―。 氷上中男子は、「全国勝利」を「目標」に掲げていた。それは、「かなえばいいな」という「夢」ではなかった。到達するために、それ相応の練習も積んできた。それでも勝てないのが、全国大会の厳しさだ。小学校の頃から度々取材させてもらったが、それも今大会でおしまいとなった。素晴らしいチームだった。感動をありがとう。(足立智和)