東日本大震災の被災地支援の動きが広がる中、篠山市では「災害救援ボランティア」を派遣する動きがみられた。しかし、諸般の事情により延期となった。
延期理由には大きな余震が頻発していることが挙がったが、実施主体の社会福祉協議会と費用を助成する市の足並みがそろっていなかったことも要因だったように思える。
市の言い分はこう。「まずはしっかりとした計画が必要。そして支出を伴うため、議会の承諾を得てからでないとゴーサインは出せない」
手順を踏むことはもちろん大切。しかし、状況が状況なだけに、市民感覚としては「事後承諾でもいいのではないか」と思ってしまう。
災害直後の支援活動に必要なことは「スピード」。そのために行政サイドには「手順を後回しにしてでもボランティアを派遣する」という強い意志を見せてほしかった。
ただ、時期は遅れるものの派遣には双方とも前向き。丹波地域からのボランティアが復興の一助となることを期待したい。
あなたが、そして私が、今、動かなければ被災地の復興は遠い。(森田靖久)