13―16日、篠山市社会福祉協議会が派遣した東日本大震災の「災害支援市民ボランティア」に参加し、宮城県石巻市などを訪れた。先月に引き続き、2度目の被災地。発生から2カ月が過ぎたが、惨状に大きな変化はなかった。
前回知り合った被災者の方やボランティア仲間にも再会できた。みな口をそろえたかのように話す言葉が胸に突き刺さった。
「もう、東北以外では震災のことなんて考えていない人が多いのではないか」
風化―。「そんなことはない」と胸を張って言えない自分がいた。関西で暮らす中、少なからず意識が薄れてきていることはあるように見える。
人は忘れることができるから、生きていくことができる。そういう言葉もある。間違ってはいない。でも、それは今、被災していない私たちが言うべきことではない。
「ボランティアに来てくれたことは本当にうれしい。でも、震災を、被災地を、そして、亡くなった人を忘れないでいてくれるだけでも十分うれしいんだよ」
被災者が言われたこの言葉をたくさんの人に伝えたい。(森田靖久)