塩分のとり方

2011.07.20
未―コラム記者ノート

 先日のNHK「ためして!ガッテン」で、熱中症予防の塩分のとり方が紹介されていた。熱中症予防には、水分と塩分補給が大事と聞いていて、そう記事に書いてきたし、自分も実際に塩あめをなめて「予防」につとめてきた。
 ところが、番組では、塩分補給が必要なのは、「大量の汗をかく場合」で、それ以外は、日常の食事でとっている量だけで足りており、特段補給する必要がない、大量の汗をかいてもいないのに塩分を補給すると、高血圧など、別の疾患になる可能性があると、専門家が警鐘を鳴らしていた。
 この専門家は、「『大量に汗をかいた場合は』の前提を、はしょって報道されたことが、誤まった知識を広げた」と指摘していた。
 丹有中学総体で汗ビッショリになりながら戦う選手たちを見ながら、「彼らは塩分補給が必要」、取材する側も暑さで汗をかくが、こちらは「水分補給だけで十分」と、1人ごちながら水を飲んだ。
 言葉の多くは、人口に膾炙しても実害はないが、健康や医療は、正しい情報を伝えなければ、あとあと被害を及ぼしかねない。肝に銘じたい。(足立智和)
 

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