丹波市議会は10月31日開会の臨時会で、懸案の一般廃棄物処理施設の請負契約締結議案を、賛成12、反対11で可決した。臨時会での議論は、業者提案による建設費の内訳においてリサイクル施設の建設費が約20億7800万円と説明したため、「処理能力9トンの施設が約20億円」という数字が走ってしまったかっこうだ。市は、「あくまで業者提案による数字。焼却施設とトータルで評価した」としか説明しようがなく、反対議員からすれば、「市は、20億円の根拠を示す説明ができないまま」採決を迎えた。
丹波市議会はこれまでも重要案件になるたびに会派間の対立の色を濃くしてきた。契約金額「45億9900万円」という大事業ですら1票差で決まってしまう怖さを改めて感じた。
建設地や処理方式が変更になるなどの紆余曲折を経てきた懸案事項であるのに、辻市長は、最後の最後で本会議中の、しかも採決前に携帯電話で通話するという失態をおかした。もしかしたら逆に1票差で否決になるかもしれないという危機感と責任感が、そこにあったのだろうか。(芦田安生)