ネット選挙解禁を受けて

2013.07.11
未―コラム記者ノート

 今回の参院選から「ネット選挙」が解禁された。初めてこう聞かされたときに「インターネットを使った投票ができるようになったの」と勘違いされた人も多いように思う。そうではなく、「インターネットを使った選挙運動ができるようになった」ということ。
 解禁により、動画共有サイトなどには各候補者の主張や政策など、編集されていない“生の声”が数多くアップされている。さらには、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを用いて、候補者と有権者が直接意見を交わすこともできる。どこかの政党がネット選挙のメリットとして「多様な民意を政治に反映できる」と指摘していたが、その可能性の一端が垣間見える。
 しかし、テレビや新聞などの旧来のマスメディアには、中立・公平性などの厳しい制約が残ったままだ。こうなるとリアルタイムで情報発信できる速報性や、制限の少ない自由な報道が可能なネットメディアの存在感はますます大きくなる一方だ。ネット選挙解禁を受け、ネットメディアの明るい未来と、旧来マスメディアの閉塞感を感じずにはいられない。(太治庄三)
 

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