県立柏原病院の初めての病院祭が5日午前10時から開かれる。職員手作りのアイデアあふれる企画が練られている。産婦人科のスタッフ手作りの「安産お守り」は、フエルトを使い、一つひとつ針仕事。業務もあるのに、よくここまで準備したもんだ、と感心した。予想以上だ。
県立柏原は、10年ほど前の全盛期には遠く及ばないものの、元気を取り戻しつつある。にも関わらず、「瀕死の重症と思われているのか、患者が集まらない」が近ごろの病院の悩みの種。祭りは、悩み解消の糸口になるかもしれない。
病気になるまで縁がないのが病院。健康な人間には非日常の空間。祭という、病気の有無と無関係に遊びに行ける機会が設けられるのは、意義深い。患者ではないので、心に余裕を持って説明を聞け、好奇心のおもむくまま質問もしやすい。難しい話を抜きにして医療への理解が深まる。これぞ、百聞は一見にしかず。
祭りが開ける所まで、容体が回復した。見舞い客(来場者)が多いと、もっと元気になるかもしれない。売り切れ御免のコーナーがあるので、早い時間帯に行こうと思う。(足立智和)