両市民の声を聞け

2014.10.18
未―コラム記者ノート

 統合新病院の懇話会が22日にあり、整備場所の意見聴取が行われる予定だ。「氷上工業団地で決まりけ?」「柏原はアカンの?」「春日インター近くは?」と市民の大きな関心事だが、県は大勢が決した後、「パブリックコメント」で形式的に県民意見を聞く以上の取り組みをしない。「言いに行くところ」がなく、市民はながめているしかないのか。
 8月16日豪雨災害が起こるまで、丹波市で災害と言えば氷上町横田、柏原町母坪あたりの水害だった。高谷川床上浸水対策が終わり、想定上、床上浸水は生じないが、床下浸水は起こりうる。仮に氷上工業団地に新病院ができ、土盛りをして浸水から病院を守っても、周囲の土地が低い。道路冠水で患者が病院へたどり着けない懸念がある。同工業団地に大型商業施設が進出する際に問題になった交通渋滞は、今回、評価項目にない。
 丹波市立病院でなく、丹波地域の中核病院。篠山市民の利便性も考慮すべきだ。医師不足顕在化前の平成16年、県立柏原病院に入院した篠山市民は延べ1万2394人。平成25年には5326人と約6割減だ。どこが妥当か、両市民の声を聞くべきだ。(足立智和)
 

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