一歩も二歩も前進

2014.11.20
未―コラム記者ノート

 丹波市と福知山市を結ぶ国道429号榎峠のバイパス化(トンネル化)に関し、京都府の山田啓二府知事と両市を選挙区とする代議士、府県会議員、市長、市会議長らが同峠を現地視察に訪れた。あいさつで山田府知事が「一歩も二歩も前進」と述べたが、現地で取材し、同じ感想を持った。これほどの顔ぶれが一堂に会することは過去なかった。
 旧青垣町からの悲願の事業。旧町時代から住民運動が行われているが、府県をまたぐ国道で、しかも国直轄でない府県管轄の難しさがあり、府と県の「優先順位」のタイミングがなかなか合致しなかった。
 この間、県が10年間の公共事業の方向性を定める「社会基盤整備プログラム」から一時、実質的に外れ、棚上げになった時期もあった。それでも粘り強く運動した。以前、トンネル化要望運動を取材した際「むしろ旗」を見た。「むしろ旗を立てて」という言い方をするが、本物のむしろ旗を見たのは、この運動だけだ。ぎょっとしたが、子孫のために、便利な地域にしたい切実な思いを感じた。
 1日も早い事業着手を求め、運動は続く。引き続き追いかけたい。(足立智和)
 

関連記事