「どういうやり取りがあって、氷上工業団地に選定されたのか聞かせてほしい。2つある病院が2つとも氷上に移るのは、とても不安が大きいし、納得が行かない。篠山からの患者さんが来やすい場所や、JRの利用促進などの観点から検討はなされたのか」―。新病院に関し講演させて頂いた丹波市柏原地区消費者協会の研修会で質問された。もっともな意見だ。
柏原駅南の県土地開発公社の土地(約2・4)に病院が建設されるという希望含みの話は、以前から柏原ではあり、今回候補地にも上がった。落選理由は「狭い」、「住宅地に近くヘリ搬送に制約がある」だったので、そう説明した。「狭いというが、例えば駅南に病院を、柏原日赤を壊して跡地に看護学校を移すというような、突っ込んだ議論がされた形跡はない。あっさり決まった印象」と付け加えた。
「住民の意見を聞かれなかった。こんなに簡単に決められると思わなかった」。満腔の同意。進め方に問題があった。
県なり日赤が病院跡地に診療所なり介護施設なりを誘致するという話もない。「置き去りにされた感」が募っている。(足立智和)