県が2018年度に開院を目指す新病院と、新病院の隣接地に丹波市が整備する「関連施設」の基本計画案が公表された。案への県民意見を2月2日まで募っている。「県民が意見を言う最後の機会。ふるって応募を」と書きたいが、形骸化している。微修正以上の意見の反映はないだろう。
県立、赤十字の機能と丹波市の健康部と介護保険課の一部機能をガラガラポンで再編した計画案はユニークだ。特に、医療、介護、保健福祉をひとつの建物に集約する関連施設は際立っている。
職員を集められるかが最大の不安要素。次に、流出した患者が戻るかどうか。国は自治体病院の経営(赤字補てん)について非常にやかましくなってきている。経営がそこそこ成り立つ見通しはあるのだろうか。
県民意見を募るにあたり、「各々の病院単独での努力では機能的にも経営的にも限界となっている現状」うんぬんの記載がある。2007年、08年時点で分かっていた統合の必要性を今頃認める県がやることだから、不安を感じずにいろと言われても、無理。今度こそ計画倒れに終わりませんように。(足立智和)