住民の思いは切実

2015.03.19
未―コラム記者ノート

 丹波市の新水源問題について、本紙「自由の声」コーナーへの投書が途切れることがない。投書からは、住民の水に対する強い思い、市や市長、議会への不信感がひしひしと伝わってくる。 
 青垣町にIターンした60歳代女性の投書に、「現水源の水は、市がそのままペットボトルに詰めて売り出したほどのおいしい水で、我が家を訪れる友人たちにいつもうらやましがられていた。それが今失われようとしている。おいしい空気と水、自然豊かな景観は、掛け替えのない魅力。定住促進を掲げる市がビジョンとは裏腹な施策を平然と続行しようとしていることが残念でならない」とあった。
 市は「理解を求めるため、自治会などで丁寧に説明していく」としているが、この問題で住民の理解を得るには、市が何らかの形で計画を見直すしかないのではという気がする。もしそうなれば、「これまで進めてきた事業投資が無駄になった」などと責任を問う声が出ると予想しているのかもしれないが、このままでは、後々の代まで「おいしい水を奪われた」と恨みを買うことになりかねないと危惧する。(古西 純)
 

関連記事