小学4年の甥からメッセージが来た。「被災地の写真送って」。何に使うのか聞くと、「自主勉」とそっけない返事。腹が立ったので愛犬の写真を送り返しておいた。
後で聞くと、学校の授業で防災新聞を作ることになり、私が東北や熊本の被災地で取材していることを先生に伝えると、「写真を借りたり、インタビューをさせてもらいなさい」と言われたらしい。そういうことならばと、写真を提供し、話もしてやった。
「被災地はどうでしたか」。あれやこれやと答えたのに、「いろいろ言わんでいい」とピシャリ。こいつは記者にはなれんな、と思った。
甥の新聞はさておき、今の小学生はまがりなりにも防災について学んでいることに感心した。私たちのころにはなかった気がする。
防災は日ごろからとよく言われるが、いざという時にはなかなか行動できない。一番効果を発揮するのは、幼い時からの「刷り込み」だと思う。小学生の防災教育、どんどん進めてほしい。
甥にはレイアウトも教えておいた。出来栄えとともに、防災がクラスで話題になればうれしい。(森田靖久)