「WCCin尼崎」という催しに参加した。WCCとは「ワールド・ちゃんぽん・クラシックス」の略。ちゃんぽんでまち興しに取り組む国内と韓国の12団体が一堂に会する食イベントで、北は網走市、南は発祥の長崎をはじめとする九州勢が軒を連ねた。
「網走」「高根沢」(栃木県)など、長崎から遠く離れたまちで、なぜちゃんぽん?の疑問は団体の代表が登壇した「サミット」を聴き解消した。高根沢町は「小浜ちゃんぽん」がある長崎県雲仙市と2012年に災害時相互応援協定を結んだのをきっかけに商材開発。「網走」も、雲仙市との日本一長い焼きちくわ対決が発端となったそうだ。
「まちづくりで大事なのはTPP、じゃなくて『TTP』。『徹底的にパクる』です」。声を大にするちゃんぽんの仕掛け人の言葉が心に残った。どの市も町も研究会、普及会、連盟、愛好会と提供店を中心にグループを作っていた。素材以上に大事なのは大勢で取り組むことでは。そして、そういう各地のグループの集まり、輪の中に入り、他地域とつながることが全国に名を売っていくひとつの道と学んだ。(足立智和)