3月15日に開かれた篠山市議会での一幕。「かつては丹波=篠山だった。ふるさと丹波元気アップ促進プロジェクト、たんばふるさと学、移住相談ワンストップ丹波―など。これ(丹波)がどこを指すか、明確に言えますか?」。議員からの一般質問に対し、酒井隆明市長が語気を強めた。
市内の3団体が、合併20年となる2019年をめどに市名を「丹波篠山市」に変更することを検討するよう要望書を提出し、市長が、「調査する」としていた件だ。
質問した議員は、「市名よりも重要な課題がある」とした。一方、市長は、前述の例を挙げながら、「丹波市ができて10年以上がたち、混同、混乱は手が付けられない状況」としながらも、「まずは冷静に。賛成だ、反対だ、とやると喧嘩になる」とし、慎重姿勢を見せた。
質問議員は、「決める際は住民投票で」と求めたが、市長は、「どのように決着させるかは検討していない」。
決着の年まであと2年。篠山市民の意見はもちろんのこと、丹波市民、あるいは私の郷里、京丹波町民の意見も取材したい。喧嘩にならないことを願う。(森田靖久)