旅先を決める際、決定づけるのはやはり観光パンフレットやホームページの写真や映像だ。現地を想像し、胸を躍らせる。実際には写真とずいぶん違うなと苦笑いすることもあるが、裏返せば、それだけ写真や映像の発信力が強いことを物語る。
丹波地域でも若者を中心に、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の拡散機能を利用し、自分の好きな地元の景色を投稿、発信して丹波地域の魅力を広めようという取り組みが行われている。
今村復興相が「まだ東北でよかった」と発言し、引責辞任した。あきれるばかりの発言だが、SNS上ではそれを逆手に取り、「東北でよかった」と、東北の良さやすばらしい景色などを表現した画像や短文の投稿が相次いだという。人々が東北の良さを見つめ直すポジティブな意識へと変わったことは唯一、同相の功績だったのではないか。
丹波地域にも映像で見るよりも美しい名所がある。ゴールデンウイークがやって来た。自分だけのベストスポットを探すのも楽しいかもしれない。きっと「丹波でよかった」と感じるはずだ。(芦田安生)