篠山市の中学総体を取材。体育会の生徒たちが丹有大会への出場権をめぐって熱戦を繰り広げた。私が担当したなかでは、特に1点差で勝負を分けた男子バスケットボールの試合が印象的だった。
市内のバスケ人口は少なく、男子は6年前から、西紀と篠山の2校のみで試合を行っている。出だしこそ、西紀優勢だったが、篠山が速攻カウンターを展開し逆転に成功。さらに篠山のエースの動きが本格化して得点差も開き始め、第3ピリオドを篠山優勢の10点差で終えた。
最終第4ピリオド、残り約4分のところで今度は西紀が逆転。追加点を狙う西紀と巻き返そうと躍起の篠山。ゴール下での体を張った位置取りやリバウンドの奪い合いはなかなかの迫力で、息をつかせぬ攻防戦に観ているこちらも熱くなった。気迫に満ちた真剣勝負を繰り広げる選手たちが中学生だとわかっていても、ずいぶんと大人びて見えた。
試合を終え、勝者の西紀の選手にインタビュー。あどけなさが残る表情と、はにかみながら受け応えをする中学生らしい姿に、なんだかほっとした。(太治庄三)