丹波篠山市の兵庫医科大学ささやま医療センターの分娩休止問題。市と医大の協議は平行線をたどり、18日には酒井市長が、「休止は避けられない」として、妊婦への支援策を議会に提案するなど事態が急速に動いている。
そんな中、同日の市議会で、「緊急質問」が行われ、問題の経過と今後の見通しが質問された。問題が浮上したのは今年5月。以後、これまで通常の一般質問や会派代表質問で、この問題を取り上げた議員は「ゼロ」だった。
なぜ、誰もこの問題を問わなかったのか、私には理解できない。今回の緊急質問も、通常の一般質問で行える内容と回答。同市議会初という「緊急」で行った理由もよくわからない。
議員の質問は単なる問いではない。市政や将来に対する考え方などを市長らに問い、市が市民のための適切な市政運営を行っているかをチェックするもの。ならば、最優先すべきは、今、目の前にある問題について、市民の代表として質問すべきではないか。
市と医大、それに市民も含め、関係者が真剣に議論している中で、議会も本腰を入れて動くべきだ。(森田靖久)