熱中症リスクと体育祭

2019.09.15
未―コラム記者ノート

 ようやく涼しさを感じるようになったが、柏原で最高気温が36・1度を記録した6日、丹波市内では、体育祭の練習中に女子中学生5人が熱中症疑いで救急搬送された。9月における史上3番目の高温を記録した日だったとはいえ、その人数に驚いた。

 9月の小中学校の運動会や体育祭は、夏休み明けの暑いさなかに連日練習をしなければならず、台風も多い。春や、秋のもう少し涼しくなってからにできないものなのだろうか。

 ある中学校長に尋ねると、「開催時期の検討は話題に上っている」とのこと。それでも結論が出ないのは、「時期を変えるなら、体育祭の在り方を抜本的に考え直さないといけないから」だという。準備に時間をかけられるこの時期だからこそ、生徒が主体的につくりあげる体育祭ができる、とのことだった。

 単純に日程を調整すれば解決する問題ではないことは理解できた。しかしそれでも、と思う。熱中症のリスクが比較的高い時期に、今のまま続けていくのがいいことなのか。何を優先するのか、今一度考えてみる時期なのでは。(古西 純)

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