丹波篠山の三大祭りの1つ、佐々婆神社の例祭「はた祭り」を取材した。曳山車(だんじり)、金神輿、流鏑馬など、魅力がいっぱいだ。
しかし、400年近い伝統をもつこの祭りにも、少子化、人口減の影響は押し寄せている。10基のだんじりと太鼓神輿7基があるが、今年宮入したのはだんじり9基と太鼓神輿2基だった。
「はた祭りを盛り上げる会」の畑基樹会長によると、子どもが多かった時代は、太鼓神輿やだんじりに乗れるのは男の子だけで、兄弟でも1人しか乗れなかったそう。今は、女の子はもちろん、出身者の子どもも乗っている。
「小学1年生で初めて乗せてもらった時はうれしかった」と畑会長。祭りを引き継いでいきたいと思うのも、子どもの時の思い出があるからだそうだ。祭りで地域の人に大事にされたという記憶が、子どもの心に何かを残すのではないだろうか。
関わりのある神戸大学農学部のOB・OGらも、この祭りに協力している。他地域の人の力も借りながら、子どもたちの楽しみが続いていってほしい。(古西 純)