イチゴ摘み取りどうぞ 週末営業で開園 減農薬で3種栽培

2023.02.17
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栽培3年目で3種のイチゴの摘み取りを始めた「いちご屋たんば」=兵庫県丹波市氷上町桟敷

兵庫県丹波市のJA丹波ひかみが出資する農業会社「アグリサポートたんば」が取り組むイチゴの生産施設「いちご屋たんば」(同市氷上町桟敷)で11日、摘み取り園が開園した。開園は週末のみ。3種のイチゴが味わえる。新規参入する生産者の研修の場で、ハウス内の環境制御や防除など、新しい技術を取り入れている。「イチゴ狩りでしか食べられない、完熟イチゴを味わって」と来園を呼び掛けている。

4連棟14・4アールのハウスで、高設栽培。天敵を放すことで害虫を駆除する「IPM防除」、うどん粉病やハダニを抑制する紫外線(UV―B)を照射するなど、減農薬栽培に努めている。

酸味が少なく甘く果肉が軟らかい「章姫」、甘味も酸味もある「紅ほっぺ」、甘味も酸味もあり、果実がしっかりしている「やよいひめ」の3種が味わえる。

1時間食べ放題で、小学生以上2200円。3―6歳1500円、3歳未満無料。午前10時―午後3時営業。

収入が得られる冬の農業の見本にと、3年前に開設。初年度から「摘み取り園」を構想していたが、新型コロナウイルスの影響を鑑み、開園を見合わせ、パック詰めして出荷に特化していた。

パソコンでハウス内の室温や二酸化炭素濃度などのデータを確認する篠崎施設長

新規参入する生産者の研修の場の役割があり、ハウス内の気温、湿度、二酸化炭素濃度、日照量、地温を計測し、理想値に近づける「環境制御システム」を導入。数値で「見える化」をはかることで、ハウス内を光合成が進みやすい二酸化炭素濃度に調整したり、イチゴにストレスを与える室温の急激なアップダウンを抑えるといった栽培管理に役立てている。1人が独立開業し、現在2人が研修中。

篠崎嘉浩施設長(31)は、「露地よりおいしい、を目指している。施設が新しいので足元を気にせずに来てもらえる。3品種を食べ比べ、好みの味を探してもらえれば」と話している。折りをみて同施設内で直売も始める。

 

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