しだれ梅満開 庭で思い出の花愛でる 車いすの男性「春感じる」

2023.03.17
地域

満開になった枝垂れ梅を愛でる道本さん=兵庫県丹波市氷上町三原で

春の陽気に誘われ、兵庫県丹波市氷上町三原の道本肇さん(81)宅の庭の枝垂れ梅が、満開の見頃を迎えている。外出がしづらい車いす生活で、窓から見える花や鳥に四季の移ろいを感じ、「春が来たという感じ。今年は満開になるのが早い」と、薄桃色の花を愛でている。

梅は、昭和50年生まれの長女が、高校を卒業した頃に植えたもの。長女が買ってきた苗を、道本さんが植えた。樹高は2メートルほどと高くはないが、球を半分に割ったように、ふんわり枝が垂れ下がっている。

妻に先立たれ、かわいがっていたチワワを昨年11月に見送った。寂しい春に咲き誇る梅に、いつもの年以上に癒やされている。

「あの時に植えておいて良かった。娘のおかげ」と感謝し、「梅を見て春の訪れを感じ、家に入ろうとするツバメを見ると、春本番かなと思う」と静かに語った。

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