こども園予定地から産廃 来年4月の開園が延期に 旧小学校解体時に埋め立て

2023.09.07
地域

こども園建設予定地から見つかった大量のコンクリート=兵庫県丹波篠山市今田町今田新田で

兵庫県丹波篠山市今田町今田新田で建設予定の「今田こども園(仮称)」の掘削工事中にコンクリート片や鉄筋などの産業廃棄物が埋まっているのが見つかり、市はこのほど、廃棄物の処理や地盤を強化する工事が必要になったと発表した。産廃は34年前に旧今田小学校の解体工事に伴って埋められたもの。工期が大幅に遅れるため、予定していた来年4月の開園は延期し、現状の今田幼稚園と今田保育園を継続する。こども園の開園時期は未定で、丹後政俊教育長は、「開園を期待されていた方には思わぬことで不便と迷惑をおかけし、申し訳ない。工事業者と協力し、できるだけ速やかに適切、適法に処理する」としている。

現場は今田支所前の市有駐車場で、8月9日から掘削工事に着手したが、すぐに廃棄物が見つかった。調査の結果、コンクリートや鉄筋、木くず、木の燃えかす、塩ビ管などが埋まっており、量は推計で約1200立方メートル。市は今年1月にボーリング調査を行っているが、調査をした3カ所からは見つかっていなかった。

判明後、旧今田町の資料を調査したところ、旧今田小解体時の資料に現場の用地で処分するという記述が見つかった。

現在の小学校(同町下小野原)の新築に伴う旧校舎の解体工事が行われたのは1989年(平成元)。埋め立ては当時の廃棄物処理に関する法律では問題のない処理だったが、現在は埋め戻しができず、搬出し、産廃物処理場で処理しなければならない。

処理費用は約3000万円を予定しているが、廃棄物の計量後に確定する。また、掘り返した地盤を強化する土壌改良工事に約540万円がかかる。

工期は少なくとも約3カ月長くなる見込み。さらに木の燃えかすがあることから、ダイオキシンなどの土壌調査も行う必要があり、基準を超える値が出た場合はさらに工期が延び、処理費用もかさむ可能性がある。

園児の保護者には文書で通知したほか、説明会を開催した。

市議会全員協議会で、議員からの「職員や住民で埋め立てを知っていた人はいなかったのか」との問い対し、市教育委員会は、「当時のことを知る職員はおらず、改めて資料を調査して初めて分かった。(こども園化に向けた)検討委員会には地域の皆さんにも入ってもらい、現場も見ながら予定地を決定したが、埋め立てされているという話はなかった」とした。議員は、「今後このようなことがないよう、しっかり調査を」とした。

市は幼稚園が土砂災害特別警戒区域、保育園が同警戒区域に指定されていることや、老朽化が進んでいることから、2園を統合して開設することを決定。木造平屋建て(一部鉄筋)で、敷地面積は7731平方メートル、延べ床面積は1081平方メートル。こども園化に伴う保育士の増員などの人員配置の対応は今後検討する。

当初の計画では開園式は4月6日を予定していた。

関連記事