白紙撤回を吉に

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 篠山市小川町、東新町、南新町にまたがるJRバス本篠山駅跡地(約4200平方メートル)の活用計画が、白紙に戻った。第3セクターのまちづくり篠山が事業主体となり、「食」をテーマにした施設を建てる計画だった。市は3月末で西日本JRバスとの借地契約を解除した。 一部の有志らは最後まで計画推進をめざし、用地も自費で買収しようという動きがあった。中心メンバーの1人は、志なかばで病に倒れられたが、さぞ無念だったことだろう。まちづくりに大変熱い思いを持っておられた方だった。 一方、3セクの関係者の中にも、以前から計画に反対の声はあった。「今さらハコモノを作るべきではない」という意見を聞いたことがある。 先日、関西学院大学大学院生が、「観光」を切り口に、中心市街地について分析と提案を行った。院生らの提案も、無料広報誌「フリーペーパー」を発行することなどで、「なるべくお金をかけず、情報発信により誘客を」というものだった。 中心市街地の活性化は今後どうあるべきなのか。白紙撤回が結果的に吉と出るような動きにつながっていけばと思う。(徳舛 純)

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