自然が相手

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 初夏を迎えた今日このごろ、生き物や自然に関する取材が増えている。市島町のキセキレイの自転車のかごでの巣作り、春日町の2つ頭のへびの出現。三尾山のタムシバが、今年はまったく咲かなかったことなどである。生き物の取材で一番苦労するのが写真である。 「そのままじっとして」と言うことを聞くはずもなく、日を改めて撮影しなければならなかったこともしばしば。何といっても自然が相手。人間の都合にいいようにはいかない。 三尾山のタムシバが今年は咲かない、という記事で、その中で地元に「開花しなかった年は日照りになる」という言い伝えがあると紹介した。すると、別の地域の人から「私はよく咲く年が水不足と聞いた」とメールが届いた。 取材中、「開花しないと災害が起こる、とも聞いた」という話も聞いた。どちらにせよ、普段と違うということが「何かの前触れ」と認識されていたようだ。 地元では井戸の水位が下がったりしているらしい。何事もなければよいが、何といっても自然が相手。人間の都合にいいようにはいかない。(西澤健太郎)

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