手話落語

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 落語家の桂福團治さんによる「手話落語」が先日、篠山ライオンズクラブの記念事業で行われた。遅れて会場についたので、福團治師匠の講演が終わって落語が始まっていた。舞台に立っていたのは弟子の「宇宙亭福だんご」さんで、舞台の下から桂福六さんの『陰の声』が同時に演じられていた。 初めて見る手話落語だったが、面白さにすぐに引き込まれた。何よりも、手話落語を演じている福だんごさんが聴覚障害者だということに驚いた。 さらに驚いたのは、師匠には現在46人もの弟子がいて、ほとんどがろうあ者ということ。そのうち福だんごさんら5人ほどが全国で活動しているそうだ。丹波ろうあ協会長の大内和彦さんと福團治師匠との手話対談で紹介された。 師匠が手話落語を考案したのは1978年。喉の手術で、声が使えなくなった時期に手話を覚え、友だちになったろうあ者の少年を笑わせたいと、苦労して作り上げた。 会場に何人の聴覚障害者がいたのかは分からないが、手話落語の間中、絶えず笑いが起きていた。手話が分かってこその面白さを私も知りたいと思った。(徳舛 純)

関連記事