身体からの抗議

2007.01.30
未―コラム記者ノート

 運動が苦手だ。小学生のころから徒競走の順番は下から数えた方が便利だったし、球技をやればチームの足を引っ張ることはあっても貢献することはなかった。だからということではないが、ここ5年ほど運動らしい運動はまったくやらなかった。 ところがつい先日、会社のソフトボールの練習に参加することになった。近く市内で行われる大会にわが社も参加することになり、それに向けてのものだ。分をわきまえている私は試合には出場せず、当日は取材に出ることにしたが、「試合には不参加の者も練習には参加」ということになった。 まともな運動は高校の体育以来、グローブとバットを持ったのは約10年ぶりだ。とにかく大人しくしていようと思ったが、守備のポジションはレフトで容赦なく球が飛んでくる。打席でも相手の前進守備についムキになり、大振りを繰り返した。 翌日は思った通りの筋肉痛。腕、脚、さらに首筋までがキリキリ痛み、階段の登り降りに普段の倍の時間がかかる。「とにかく普段から運動しろ」―こう抗議する全身の筋肉たちに頭を下げながら、湿布を貼る秋の夜であった。(西澤健太郎)

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