花寺

2007.01.30
未―コラム記者ノート

今年の篠山のさくらまつりは、満開のサクラで大いに賑わった。暖かい日が続き、一気に花が開いた。恒例の春日能も満開のサクラの中で上演され、例年よりカメラマンが多かった。今年は、初めて王地山公園会場に足を運んだ。城跡周辺もいいが、高低差があり、幾重にも見える王地山公園のサクラも見ごたえがあった。城跡一帯と王地山公園のサクラは大正天皇の即位を祝い、植栽された。そのおかげで、私たちは花見を楽しめる。篠山では、シャクナゲが咲き始めた。まつりのメーン会場となるシャクナゲ公園も見事な花の風景となるが、京都府三和町に続く鼓峠のシャクナゲも次々と展開する花の景色が見事である。これも、道路整備時以来、地元の方が植栽、管理しているからこそである。花の名所などで、花が盗まれることがあると聞く。将来、花を愛でる人のためにも、今の花の風景を守る必要がある。とともに、新しい名所が増えれば、花の似合う篠山はさらに魅力的になるのでは。篠山には「花の寺」が多い。本郷の松隣寺や今田新田の西方寺などは有名。「花寺がもっと増え、気軽に観ることができれば」と、篠山のまちを歩きながら思った。(坂井謙介)

関連記事