がんばれナースマン

2007.01.31
未―コラム記者ノート

 師走の都大路に注目したい。篠山出身の高校3年生3人が12月26日に京都市で行なわれる全国高校駅伝に出場する。3人が所属する香川西高校陸上部が県予選で優勝を果たした。同陸上部にとって悲願の初優勝となった。 陸上部はわずか9人。陸上部専用のトラックがないため、険しい山道が練習場。病院実習の時間で十分な練習時間がとれない。毎日、30分間だけ全力で走るという。 常井力監督は「社会に出ても役に立つ子を育てたい」と話し、「厳しさが優しさ」「苦しみの中から感謝の心が沸いてくる」と、練習を通して1人の人間としての成長を見守っている。 3選手は衛生看護科に在籍。2選手は卒業後、さらに勉強し、看護師をめざすという。選手たちは「病院の実習でお年寄りとのふれあいが楽しみ」「成人看護が勉強になる」「人体の仕組みに興味がある」など、まさに、文武両道を貫いている。 同校と丹波とのつながりは、常井監督が阪神淡路大震災で丹波の先生とボランティア活動で一緒になったことがきっかけ。監督のモットーは「今を全力に」だ。震災を経験したその言葉が生徒を支えたのだろう。(坂井謙介)

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