氷上郡6町合併協議会の論議が熱を帯びてきた。議員の定数と任期の取り扱い、財産と債務の取り扱いなどを巡っては、顕著に考え方の違いや対立が見て取れた。ここで言う「違い」とは、A町とB町の考え方の違いというより、町長、議長と住民代表の三号委員の考え方を指す。 議員定数を巡っては、24人いる三号委員の半数以上が意見を述べた。「在任特例は使うべきでない」が大勢を占めたが、住民代表が言う「特例を使っては、住民の理解が得られない」という意見は説得力があった。 三号委員は議員の定数と任期の問題をめぐって、自分たちだけで集まり、意見を述べあったという。協議会の中でも「将来構想の策定を通して、三号委員からセクト意識は無くなった」という発言があったように、すでに町の垣根を乗り越えている。「自分たちがまとめた将来構想をどう実現するのか」という「市全体」を見渡す視点に立って考え、行動しているようだ。 協議案件が「財産と債務の取り扱い」になると勢い良く意見を述べ始めた町長、議長からは「わが町が有利になるように」との思惑が見てとれた。 町長、議長には「郡全体で考えるとどうだろう」と考える想像力を持ってもらいたい。そして、三号委員の意見に耳を傾けてもらいたい。きっと「事業やるより赤字減らしを考えましょう」と言うと思う。(足立智和)