丹波地域の田舎暮らし情報を都市部に発信している「町ゆき村ゆき」という季刊情報紙がある。篠山市大山でデザイン事務所を経営している徳平利加子さんという五十歳の女性が六年前から発行していて、足で稼いだ内容。 徳平さんが大山にUターンしたのは「食糧危機が来る」という危機感からだそう。「町ゆき」の発行は道楽というが、「田舎に移り住んで、土地を耕す人が増えてほしい」という願いが根っこにあるという。 丹波市青垣町の田園住宅地で、十区画全ての申し込みが埋まる見込みだ。申込者の半数は、移住をバックアップする地元小学校区のNPO「神楽の郷」のファンクラブ会員で、田舎暮らしに関心がある人たちを定期的に招き、不安の払拭に務めてきたことが気持ちを後押ししたようだ。 篠山市、丹波市とも人口増加対策を課題に挙げているが、新しく移り住む人を増やすには、今や「情報」は欠かせない。NPO情報社会生活研究所のバックアップを得て、本社ホームページが今月からリニューアル。地域に住む人はもちろん、外部の人との交流も促せるメディアにしていきたい。 (徳舛 純)