印象深い陸上部

2007.03.28
未―コラム記者ノート

 中学校の部活動は年間を通じて取材に訪れる。今年の卒業生に、印象深い陸上部員がいた。幅跳びが強い篠山中学校で、前川真帆美さんと畑千晶さんが、1年生から県大会で優勝を争っていた。数?差で競い合うように記録を伸ばし、自他共に認める「好ライバル」だった。 3年生になってからは、ともに好成績ながらも前川さんばかり勝つようになり、畑さんの表情が曇っているのが気になった。最後の夏の総体。ともに全国大会という輝かしい舞台を踏んだが、前川さんは5位入賞、畑さんは決勝進出を逃した。 完全燃焼の前川さんは引退。畑さんは練習を続け、9月の大会で自己ベストの5?56を跳び前川さんの記録を抜いた。総体後の大会で、記録を伸ばす選手は少なく、顧問教諭も「予想をはるかに越える記録で、参った」と舌を巻いた。 「気持ち」があってこそ、力も伸びるということを学ばせてもらった。前川さんの全国入賞は文句なしにすごい。畑さんの粘りには感動した。3年間の努力と成長は、今後の大きな力になるだろう。最後に見た、畑さんのはじける笑顔が忘れられない。(徳舛 純)

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