参議院選挙がきょう12日に公示される。兵庫選挙区では、10日までに現職2人を含む5人が立候補を表明しており、「定数2」を争う選挙戦となる。立候補者には活発な政策論争を期待したい。 注目したい論点は年金問題だけではない。丹波地域はもとより、全国で進む医師不足による地域医療崩壊にどう対策を施すのか、社会の格差をどうとらえ、緩和を図るのか―。いずれも生活に密接に関わる問題である。本紙では、いくつかの論点について立候補予定者にアンケートを行っている。投票日までの紙面で回答を掲載するので、投票する候補者を判断する際の参考の1つになれば幸いだ。 一昨年9月の「郵政選挙」により、与党は衆議院で全議席の3分の2以上という圧倒的多数を獲得した。その後の国会運営はどうだったか。政府与党がどのような法案を通し、野党がどのような対応をしてきたかも、判断の材料になるだろう。 前防衛相の失言辞任、農水相の事務所費問題など、公示日を目前に迎えても政府与党には逆風の様相である。しかし、投票行動は「風の吹くまま」にならぬようにと、自分自身に言い聞かせている。(古西広祐)