「自転車の鍵はかけていますか」。篠山署の警察官に尋ねられ、「いえ、かけていません」と返事すると、「それだと盗まれますよ」とすぐに注意された。 同署管内の篠山市では、昨年1年間で68件の自転車盗が発生。うち60件は鍵がかかっていないケースだったという。自動車盗は同期間に5件あり、こちらは4件までが無施錠だった。盗る方が悪いのは当然だが、自転車も自動車も、鍵をかけていないから盗まれる、といわれてしまいそうだ。 同市で、今年に入ってから多発しているのが、昼間の留守中に侵入する「空き巣」だ。1月だけで8件もあった。篠山城跡周辺の市街地で5件も起きているので、「同一犯か同一グループ」かもしれないという。近隣の人たちはさぞかし無気味に思っていることだろう。現在のところ金品の盗難のみで、家人がケガを負わされたケースはないが、状況によっては「強盗」になる可能性もあり、非常に危険だ。 警察は目撃情報などを集めて重点的に捜査しているが、犯人逮捕につながる状況にはまだ至っていない。住民の監視力を最大限に発揮して、少しでも有効な情報が集まればと思う。(徳舛 純)