篠山市議選の告示日まであと1週間と迫った。立候補予定者と支持者らはそれぞれ知り合いに声を掛けたり、パンフレットを配ったり、交差点に立ってあいさつしたりしているが、一般有権者の関心はまだ低調なようだ。 議員定数を巡る議論などで、議会は確かに市民と距離ができてしまった。「自分たちの思いを代弁してくれない議員なら、誰がやっても同じ」と思う人もいるだろう。しかし、議員は政策や条例提案もできるポストだ。意欲や能力のある人とない人では、4年間でできる仕事はずいぶん違ってくる。立候補者は「なぜ選挙に出るのか。何をしたいのか」を明確に語り、「この人に」と思わせてほしい。 選挙のやり方は従来とさほど変わっていないようだが、有権者の意識は少しずつ「脱ムラ型」に傾いていると感じる。議員が各地域の代表であることには変わりないが、市全体の問題解決にも力を発揮できる人かどうかが問われるだろう。 市民受けする不可能な公約ではなく、市の状況を把握したうえで実現可能な政策を掲げてほしい。(徳舛 純)