プレーで伝える

2009.03.16
未―コラム記者ノート

 話しているだけなのに、目に見えない「力」を感じ、全身を巡る血が加速していくのがわかる。高揚感に包まれ、「私もがんばろう!」というやる気がみなぎってくる。 読者のみなさんに、この感覚が分かってもらえるだろうか。人と話すことが仕事の私は、こんな体験をさせてくれる人に出会うことがある。 野球の関西独立リーグ「明石レッドソルジャーズ」に入団し、開幕に向け、練習に励む近藤琢磨さん。彼を取材したときもそうだった。 「常に挑戦していきたい」「自分の限界が知りたい」―。気持ちのこもった一言一言に、清々しい「力」を感じた。 「多くの人に元気を分けてあげたい」と語り、「口下手だからプレーで伝えることができれば」という言葉が印象深かった。 翻ってみて、私にもそんなプレーができるとするならば、それは「書くこと」だ。文字に、行間に、思いをこめ、「がんばろう」と思ってもらえるような記事を書いていきたいという思いを強くした。 近藤さん、プロの舞台でがんばって。そして、ありがとう。私も負けませんよ。  (森田靖久)

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