住民運動全国シンポ

2009.07.30
未―コラム記者ノート

 東京・秋葉原で開かれた地域医療を守る住民運動の全国シンポジウムに参加した。北海道羅臼町から宮崎県延岡市まで、文字どおり北から南まで参加団体があった。 抱えている問題はさまざまで、小児科、産科の休診などの診療縮小など、単科の問題に取り組んでいるところはまだ幸せな方で、より深刻なまちや、病院がなくなる危機に直面している地域からの参加もいくつもあった。なくなろうとしている病院のほとんどが、自治体病院だ。丹波の人が思うのと同じくらい、あるいはそれ以上に大切に思われている病院であっても、存続が危うくなっている。医師不足と経営難、総務省が自治体病院の再編を進めていることも大きい。 日本を覆い尽くす強力な崩壊圧力にあって、絶望的な思いを抱えながらも何とかしよう(署名を集めて誰かに何とかしてもらおうという意味にあらず)と動き出そうとしている人たちに勇気をもらった。そういう人たちに一筋の光明と映っている丹波の動きはかけがえのないもので、この光りを決して消してはいけないと心から思った。(足立智和)

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