1000本目の告白

2009.09.10
未―コラム記者ノート

 今月初旬、これまで書いてきた記事原稿の本数が、ついに1000本を突破した。勤続1年と4カ月での記録。先輩記者からしてみると、「なんと歩みの遅いこと」と叱られるスピードかもしれないが、私は「よくぞここまでたどりついた」と、自分で自分をほめてやりたい。 篠山市を担当している。篠山という小さな世界ではあるが、取材で出会う人は多彩で豊かだ。そんな人たちを取材するたびに、自分はあまり物事を知らない記者だということを痛感させられる。 取材現場で出会う人たちは「記者なら何でも知っているだろう」という前提で話をされる。実際、私以外の記者は本当にいろんなことを知っている。しかし、私はどうかと、じくじたる思いでいる。どうも私の知識はひどく偏っているようだ。 どんな記事でも器用に書ける敏腕記者になれればよいが、そんな兆しがなかなか見えずにいる。しかし、この記事だけは任せてほしい、負けたくないと思える得意分野を持った新聞記者になりたいと、心に誓っている。2000本目に向かって、愚直で勤勉な歩みを重ねたい。 (太治庄三)

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