両案並べて検討を

2009.09.15
未―コラム記者ノート

 先日、丹波市議会の救急医療特別委員会が柏原赤十字を訪れた際、玉田文彦院長から「統合病院をJR柏原駅裏手に建てたい」との構想を聞かされたそうだ。同じ構想を、1年以上前に、別の同病院幹部から聞いたことがある。 両病院医師の年齢構成は、日赤が、60歳代が4人、50歳代が3人、40歳代と30歳代が各1人。県立柏原が40歳代が8人、50歳代と30歳代が各6人。政権が変わっても、医師が10年増えない事実は動かない。 県政懇話会で「合併も一案、役割分担・機能分担も一案」と、石川憲幸県議は述べた。が、現時点では役割分担しか論じられていない。もう一案を論じることは許されないような空気さえあるが、比較には両案の検討が必要だ。氏が一案と認める事柄の検討がなされていないため、現場の医師がリスクを取って発言せざるを得なくなっている。 知事は4年前から役割分担論を説いているが、日赤が県立を吸収するか、その逆に県立が日赤を吸収するか、または神戸日赤と県災害医療センターが一つ屋根の下で同居しているような方法もある。思考を柔軟にし、幅広い視野で考えてほしい。 (足立智和)

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