新米とプロ意識

2009.11.19
未―コラム記者ノート

 「新米が喜ばれるのはお米くらいですよ。人の新米なんて…」。こんな言葉をテレビで聞いたことがある。 今月で入社丸2年が過ぎた。これまで本当にいろいろなことがあった。たくさんの人と出会い、いい経験をし、また苦労もした。短いような長いような。なんとも言えない。 思い返したところで疑問が浮かぶ。「いつまでも新米と言ってていいのか」。年数ではまだ新人の部類に入ると思うが、もう「新人の森田です」とは言えない空気もある。どうしたものでしょう。 答えを記憶の中で探すと、昔アルバイトをしていたスーパーの店長の言葉を思い出した。「君は新米やけど、お客さんには関係ない。プロ意識を持ちなさい」。当時は「そんな無茶な」と思ったが、今なら理解できる気がする。 取材相手からすれば、2年目だろうが20年目だろうが関係ない。親身に話を聞き、いい写真を撮り、喜んでもらえる記事を書くことが、いつだってプロの記者なんだろう。 新しいだけで喜ばれるお米に少し恨めしい気持ちもあるが、私なりのプロ意識を持って、今日も取材に行こう。(森田靖久)

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