先月になるが、滝野社インターチェンジ近くの北播磨看護専門学校を運営する組合議会の傍聴に行った。北播磨5市1町(加西、西脇、加東、小野、三木、多可町)で設置する専門学校が、奨学金問題で揺れている。三木、西脇、加西の3市が、返還免除規定がある看護師奨学金を独自に設けたことに、小野市長が「囲い込みだ」と噛み付いた。傍聴に行った日は、加東市長が「組合として奨学金制度を創設する」仲裁案を示し、各市長が議員を務める議会は紛糾することなく閉会したが、火種はくすぶったままだ。 医師不足の影で、看護師をはじめとするコメディカルも、極めて不足している。北播のいさかいは、その深刻さを物語っている。看護師不足でベッドを休床すれば、収益が悪化し、病院、ひいては自治体財政を揺るがす問題に発展する。 丹波地域、隣接市の各病院のホームページを見ても、軒並み看護師を募集している。ある病院の幹部がこぼしていたが、泊まりを伴う病棟勤務ができる求職中の看護師が、丹波地域になかなかいないそうだ。改めて看護師不足を取材したい。(足立智和)