神楽小学校での「2分の1成人式」。「看病してくれてありがとう」「忙しいのにご飯を作ってくれたり、習い事に送り迎えをしてくれてありがとう」「お母さんのお腹から生まれてきて良かった」―。
子どもの手紙への感想を求められた母親が、涙で何度も詰まりながら、「子育てがうまくできていないんじゃないかと思っていた。感謝の言葉をもらってうれしかった」と、絞り出すのにもらい泣き。保護者から歌を贈られた4年生も、こみあげてくるものを押さえきれず、親子そろって涙、涙の会に。
披露はされなかったが、式の数日前に、親が子に手紙を書いており、子から親への手紙はその返答だった。担任の中澤正樹教諭は「自分が、親にすごく大事にされていることが分かったと思う。自分もそうだし、友達も、友達の親に大事に育てられていることが実感できたんじゃないか。友達どうし、お互いを大事に」と結んだ。
手紙を書く際は、親も子も相当気恥ずかしかったと想像するが、温かい時間を過ごせた。使い古された言葉だが、親子の絆を感じた。(足立智和)