「議会の責任」

2011.06.15
未―コラム記者ノート

 見出しの言葉を何度も聞いた。9日に開かれた篠山市会補正予算特別委員会の場でだ。的になったのは、補正予算案に上程された「市名検討」に関するアンケート調査だった。
 内容は、市名を「丹波篠山市」にすることについて、住民の意見を聞こうとするもの。激しい議論となった議員間の応酬は、おおむね、「財政難の今、優先課題ではない」と、「市民の意見を聞く機会を奪っていいのか」に絞られた。
 ここで双方の議員から出てきたのが「責任」である。一方は、「今、この事業を看過することは、責任を放棄するに等しい」。また一方は、「意見を聞くことが責任」。結果は、待ったをかける修正案が賛成多数で可決された。
 市名検討については、みなさんも意見が分かれるだろう。ただ議題を外せば、双方が言う「責任」は、ともに正しいと思う。そして、議論があったことがよかったと思った。
 このような議論を経てこそ、議会の成熟はあるのではないか。激しい応酬、大いに歓迎である。来年4月には市議選が予定される。私たちも、私たちの代表が行う議論を見て成長し、「有権者としての責任」を果たす番だ。(森田靖久)

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