震度5弱の中で

2011.07.27
未―コラム記者ノート

 ゴゴゴゴゴゴゴ―。揺れが地震と気がつく時には、気味の悪い音が辺りに響いていた。
 23、24の両日、東日本大震災の被災地、宮城県女川町と南三陸町に入った。これで4度目になるが2日間とも有感地震が起きるとは。
 23日は震度4、翌日が震度5弱。阪神大震災の折、地元の京都では震度4。5以上は人生で初めてのことだ。
 5弱が起きた時は、車で信号待ちをしていたが、グラグラと車体が揺れ、外を見ると信号機や標識も首を振っていた。携帯電話からは「ギューン、ギューン」という緊急地震速報の音が流れ出す。
 そんな中で被災者の方々はというと、「今のは3か?」「いや、4」「2かも」などと震度予想に余念がない。
 なんともたくましいと思ったが、これまでにマグニチュード5以上の地震が500回を軽く超えるほど起きている東北。そこで生活するとなれば、慣れるしかないのだろう。
 余震は20年続くという説もある。地球との我慢比べに勝てたころには、「復興した」と言えるだろうか。
 通行止めになってしまった高速道路上で一人思案した。(森田靖久)
 

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