人口減時代の心の持ちよう

2011.10.08
未―コラム記者ノート

 丹波市の中学新人戦の女子バレーボール競技。部員7人の和田中が頂点に立った。うち4人が1年生。伝統的に少女バレーボールが盛んで、市内7中学校が欠けることなく出場するなか、一丸となって本当によく戦ったと思う。
 サッカーの山南中。1人が負傷し、スタメンが8人と、3人少ない状態で戦っていた。7人で試合が成立するので、大会出場を決めた。懸命に守った主将は、「来年1年生に入ってもらい、戦力になるよう鍛え、総体でがんばりたい」と前を向いた。春日中は唯一の1年生がクラブチームに所属しており、中体連の大会には出場できない。来春、新入部員が一定数入らなければ、総体後の部の存続が難しくなる。柔道は、市新人大会が行われなかった。
 人数が減れば選択肢が減るのは、部活動に限ったことではない。店が閉まり、選択の幅が狭まっていることを実感する。そういった社会ですでに暮らしているし、これからその傾向を増す世の中で暮らしていくことになる。大切なのは、前を向いて暮らしていこうという心の持ちようだと、はつらつと戦う選手を見つつ、ぼんやりと感じた。(足立智和)
 

関連記事