西脇市多可郡医師会が11月5日に西脇市で開いた「看護師不足を考える」市民フォーラムに参加した。同医師会が北播、東播、丹波で調査した8病院全てが「看護師不足」と回答、看護師不足で病床を休床している病院が、いくつもある実態が報告された。
北播には、5市1町による公立の「播磨看護専門学校」(加東市)がある。地元の人が多く、卒業生の8割が構成市町で就職する。西脇、小野、三木、加西、加東と5つの市民病院が、卒業生を取り込もうと努力していることも、高い定着率の一因。去年は、独自で奨学金を設けた構成市が他市に「囲み込みだ」と批判され、モメた。看護師不足は市民病院の赤字に直結し、市行政の財政悪化を招く。市は、真剣に向き合わざるを得ない。
翻って丹波市。県が柏原看護専門学校の廃校を決めたことに市議会が反発。近くアクションを起こすという。看専がなくなれば、地域医療に悪影響が出る。県立で続くにこしたことはない。だが、県に代わって市が看護専門学校を持つ気概があるのかも問われる。「柏原看護専門学校は非常に大切」。言うは易し。推移を見守りたい。(足立智和)